GE Smart Mail vol.132


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 核医学検査装置カスタマーボイス
 最新型PET/CTに更新し画質向上、投与量の削減を実現 ~初期使用経験~

徳島大学病院 放射線部 副部長 新家 崇義 先生

 検査の質の向上および投与量の削減を目指して最新型PET/CTの導入
病院外観

徳島大学病院は ‘生命の尊重と個人の尊厳の保持を基調とし、先端的で、かつ生きる力をはぐくむ医療を実践するとともに、人間愛に溢れた医療人を育成する’ を基本理念に掲げながら医科診療部門と歯科診療部門にて診療及び教育、研究を行っている。

病床数は696床で医科26診療科、歯科4診療科と48中央診療施設等から成っている。その活動を医師、歯科医師、医療技術者、看護職員、事務職員等約1750人が支えている。平成25年度の統計によると外来患者数は約43万人、入院患者数は約21万8千人で、手術件数も約7900件であり、徳島県下の中核病院として機能している。
2005年10月より徳島大学病院ではサイクロトロンおよびPET/CTが導入され、日常診療や教育、研究に使用されてきた。

Discovery PET/CT 710-128CE

2015年4月GEヘルスケア製の最新型PET/CT装置(Discovery PET/CT 710-128CE)に更新され、現在は1日15-19件の検査を行っている。近隣施設からの検査依頼も多く、院内だけでなく近隣施設においても機器更新に伴う画質向上への期待は大きかった。また現在の放射線診療においては検査に伴う被ばく量低減は大きなテーマのひとつである。

がん治療の中で複数回の放射線検査を行われる患者様も多く、患者被ばくの低減に関する関心も少なくない。今回の機器更新にて画質を担保しながら、患者被ばくが低減されたことはGEユーザとして大いに喜ばしく感じている。

今回導入されたPET/CTには最新の画像再構成であるQ.Clearが搭載されている。従来のPET/CT画像は逐次近似画像再構成で繰り返し演算を2~3回行って最後にフィルタをかけて画像を作っていたが、Q.Clearでは収束するまで繰り返し演算を行い画像再構成を行うため、フィルタを必要としない。非常に定量性の高い画像が得られる。それによりMIP画像やFusion画像での小病変の視認性の向上が得られ、画像診断時の確信度の向上につながっている。

 Clinical 18F-FDG PET/CT Images
 (Discovery PET/CT 710-128CE)

呼吸同期なしの融合画像(左図)では病変の一部に限局してわずかなFDG集積を確認できる程度である。呼吸同期を用いた4D PETを撮影することで融合画像(右図)での病変集積がより明瞭化し、定量精度も向上している。Discovery PET/CT 710-128CEでは4D PET + 4D CTによる完全呼吸同期Motion Matchが可能であるが、導入初期の現時点ではルーチンで行っていない。今後の日常臨床応用に大きな期待を寄せている。



 短時間呼吸同期 Q.Freeze
Q.Freezeを用いることで従来に比べ短い収集時間で信号雑音比を担保しながら、描出能や定量性の高い画像が得られる。本症例では呼気時と吸気時の融合画像の比較により、肺腫瘍の呼吸に伴う可動性を容易に確認でき、壁側胸膜(胸壁)への浸潤がないことが確認できる。本症例ではQ.Freezeを用いることで、FDG-PETとCTでの位置ずれのない融合画像が得られている(収集時間6分)。

薬事情報

※お客様の使用経験に基づく記載です。仕様値として保証するものではありません。

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