MR お客様の声 SIGNATM Explorer Newgrade |
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みやぎ県南中核病院様(宮城県)は、2015年9月にこれまで13年ご使用頂いていたSigna Horizon LX 1.5Tシリーズからマグネット以外の全てのコンポーネントを入れ替えSIGNA Explorerにグレードアップ*する、SIGNA Explorer Newgradeを国内第一号機として導入頂きました。
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当院について |
みやぎ県南中核病院は2002年8月に開院し、2013年には救命救急センター、腫瘍センターを開設、主に宮城県仙南二次医療圏での救急医療とがん診療に力を入れています。
今回、13年間使用したSigna Horizon LX 1.5T(以下「Horizon LX」という。)をSIGNA Explorerへとグレードアップ*しました。今回の装置更新に至った経緯は、装置導入後10年以上の月日が経っていたこと、循環器科から心臓MRI検査を行いたいという強い要望もあり、工事期間や経済性を考慮してSIGNA Explorer Newgradeへグレードアップ*という選択をしました。
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使用してみての感想 |
Horizon LXと比較すると、コンソールやインターフェイス等一新していますが、先に導入したSigna HDxt 3.0T Optima Edition(以下「HDxt 3.0T」という。)とほぼ同様の操作性でスムーズに取り組み始めることが出来ました。また、HDxt 3.0Tで不便さを感じていた部分も改善されており扱い易さを実感しています。
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運用上の効果 |
当院では、神経内科や脳神経外科からASL(Arterial Spin Labeling)やPlaque Imagingの依頼が多く、今まではHDxt 3.0Tでのみ撮像可能でしたが、今回のグレードアップ*により静磁場強度の違いで画質に若干の違いはあるものの、2台の装置で撮像可能となりました。 また、腹部骨盤部の検査に関しても、グレードアップ*以前はSNRや検査時間の関係からSigna Excite HDやHDxt 3.0Tで行っていましたが、グレードアップ*後は3台の装置全てで検査を行えるようになりました。 特殊検査の撮像が可能になったこと、検査時間が短縮したこと等から検査を効率良く進められるようになり、装置更新前と比較して1日あたりの検査件数は5件程度増加しています。装置更新後は、当日検査希望の依頼もほぼ全て実施出来るようになり検査予約待ち日数も短縮しました。 ここからは、稼働後約4か月間使用した中で、特に有用と感じられた下記の4つアプリケーションに関して紹介致します。
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FUCUS DWI 局所励起技術による高分解能撮像法。 |
撮像対象の任意の部分だけを励起し、撮像領域とすることが出来るため、折り返しアーチファクトが発生しにくく、歪みも低減することが出来ます。しかしながら、胸髄など撮像部位によっては、画像の端に若干の折り返しアーチファクトが発生してしまうケースもあり、さらなる改善を期待しています。
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PROPELLER 3.0 全身領域に対応した体動補正技術。 |
未だ撮像していない部位もありますが、特に体幹部におけるPROPELLERは非常に素晴らしいと感じています。例えば、肝臓内における血管拍動によるモーションアーチファクトや、腹壁、腸管からのアーチファクトの対策として効果絶大でありました。呼吸同期による撮像を行うため撮像時間は従来法と変わりませんが特に延長はなく、画質の改善が非常に大きいので多用しています。
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心臓MRI |
今回のグレードアップ*を選択した理由の一つでもある心臓MRI検査に関してですが、当院では12ch Body Array Coilを使用して撮像しています。心臓専用Coilとの比較は出来ませんが、12ch Body Array Coilでも良質な画像が得られています。
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Navigator 横隔膜同期による、自由呼吸下での体動補正技術。 |
Navigatorは、現時点ではまだ使用例が少ないのですが呼吸停止下での撮像が困難で、なおかつ呼吸が安定している患者の場合には大変有用でありました。
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おわりに |
今回のグレードアップ*は、すでに導入しているMRI装置のマグネットのみを再利用するNewgradeによる装置更新でしたが、まるで新規に装置を導入したかのように感じました。それでいて経済性にも優れているので、Newgradeという選択をして大変良かったと感じています。
PDF版はこちらをご参照ください。
※本グレードアップでは、既存MRのマグネットを残し、その他のコンポーネントを交換しております。グレードアップ後は、製品の薬事販売名称・薬事番号なども変更になります。 |
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