岡山大学病院 医療技術部 放射線部門 |
当院では,核医学データ処理装置であるXelerisを使用している。Xelerisでは,核医学解析用プログラム作成用ソフトウェアであるアラジンプログラム機能が搭載されている。アラジンは,Visual Basicを用いており,ユーザーの要望に沿ったソフトウェアの作成が可能である。 (図1)
一般的にHH15とLHL15を算出するが,当院では,独自の解析法であるK-GSAを,HH15とLHL15と合せて算出できるようにしている。 (図2)
K-GSA算出には,Coと,Coが半分になる時間tが必要になる。これをDynamic撮影から得られたTime Activity Curveから算出する。 (図3)
Coを算出するために,肝臓のTAC(黄色)を点線の赤の範囲(10分)で近似して,グラフ(赤色)を作成する。図3に示すように,各値を算出し,K-GSAを算出する。 (図4)
肝機能容積は,横断面のSPECT画像から,Threshold法でROIを囲み,肝機能容積を算出する。これは,肝切除シミュレーションを用いた残肝予備能で使用する。
肝切除シミュレーションを用いた残肝予備能は,肝切除後の肝不全を回避するためには必須である。当院では,K-GSAの値と,残肝機能容積率を用いて,残肝予備能の評価を行っている。 (図5) 図6に結果画面を示す。 (図6)
この症例は,肝拡大左葉切除と,左3区域切除を検討しており,それぞれの残肝機能積率は,67.27%,40.32%となった。そして,図7に示すように,K-GSAとそれぞれの術式のよって算出された残肝機能容積率との積を算出する。 (図7)
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まとめ |