【症例】
大腸癌、多発肝転移。
80才女性。
153cm、51kg
【紹介目的】
左側横行結腸原発の大腸癌。
肝転移と診断され化学療法にて肝転移巣は著明に縮小。
全身転移検索のため当院に紹介。PET/CT検査が施行された。
【所見】
自由呼吸の遅延像(図2-a)では5個肝転移と思われる集積が疑われるが、肺内のようにも見える。横隔膜近傍の病変のため呼吸同期撮影(Q.Static)を1bed追加した(図2-b)。
その結果、肝転移として3個明瞭に描出された。
使用装置:Discovery IQe
【PET撮影条件】
Reconstruction = Q.Clear
FOV=70cm
Acquisition time= Early 2 min/bed
Delay 3 min/bed(Q.Static:6 min/bed)
【CT撮影条件】
120 kv、AutomA NI:Early 28.5
Delay 40
図2-a.自由呼吸MIP像では、肝から肺にのびている転移巣が認められる。
一見して5個の転移巣のようにも見える。
図2-b.Q.Staticで収集した呼吸同期MIP像では、3個の肝転移巣であることが明瞭である。
図4-a.図4-b.それぞれのSUV測定結果から、Q.Staticによる定量精度の向上も期待される。
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