DaTViewとDaTQUANTの線条体および被殻におけるSBRは、強い相関を認めた (r=0.95, p<0.0001、r=0.93, p<0.0001)。同部位のSBR値はDaTViewで0-4.75、DaTQUANTでは0.115-1.76であった。(図3)
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(図3) |
DaTViewと各部位 (被殻前方、被殻後方、尾状核)のDaTQUANTのSBRは、それぞれ強い正の相関を認めた (被殻前方 r=0.94, p<0.0001、被殻後方 r=0.86, p<0.0001、尾状核 r=0.93, p<0.0001)。(図4)
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(図4) |
線条体の形状を比較すると、DaTViewでSBRがコンマ状に観察される8例はすべてDaTQUANTでもコンマ状であった。また、DATViewで円形に観察される8例はDaTQUANTでも円形であったが、DaTViewで集積の観察ができなかった13症例はDaTQUANTで12症例が円形、1例は集積の観察ができなかった。(図5)
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(図5) |
集積低下を認める症例では、被殻後方から集積低下が始まると言われているが、その傾向があるのかどうかを解析した。
図5で得られた形状の違いの意義は、コンマ状→円形→集積なしと病態がより進行していると考えられていることである。DaTQUANTで‘尾状核と被殻全体のSBRの比’と‘被殻前方と被殻後方のSBRの比’を取ると集積なしの症例ほど、その比が大きくなることが予想されるため、その違いを解析した。
コンマ状と円形の比較では、尾状核/被殻、被殻前方/被殻後方の比いずれにおいても有意差を認めた。また、円形と集積なしの比較では、被殻前方/被殻後方の比において有意差を認めた。
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(図6) |
線条体のSBRを疾患群別に見ると、30例中PD群が17例、nPD-PS群が8例、nPD-nPS群が5例であったが、PD群でもっともとり込み低下は低下しており、PD群とnPD-nPS群、nPD-PS群とnPD-nPS群で有意差を認めた (いずれもp<0.001)。(図7)
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(図7) |
PD群におけるDaTQUANTの線条体のSBRは、発症からの期間と負の相関を認めた (r=-0.50、p=0.04)。(図8)
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(図8) |
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