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 核医学検査装置 お客様の声
 速報:アジア初、GE製Digital PET/CT Discovery MI稼働  ~機種選定、導入、画像~
 

 

病院外観
厚地記念クリニックPET画像診断センター
陣之内院長
院長 陣之内 正史 先生

このたび、アジアで初めてのGE製Digital PET/CT Discovery MI(以下、DMI)を導入しました。
DMIを選定した経緯、導入の様子、画像について紹介します。

当施設は、平成14年6月、西日本の民間病院では初めてのPET施設として開設されました。当時、全国でもPETがん検診を受けられる施設は数施設に限られていましたが、14年以上経過した現在は300ヶ所、全都道府県に多数のPET施設が出来ています。これは、がんの早期発見が出来ること、苦痛なく全身をチェックできること、がんの広がりや再発が良く分かることなどPETの利点が広く理解されてきたことによるものです。
当施設の実績として、平成28年6月までの14年間に64,000件のPET検査を行いました。そのうち検診では約14,400名、22,000件の検査)から400名の方にがんを発見すること出来ました。平成16年11月と平成21年8月にはPET/CTを導入し、診断に威力を発揮してます。
今回、H16年に導入したDiscovery ST elite perfomanceの入れ替えを検討し、最新のGE製Digital(SiPM)PET/CT Discovery MIを導入しました。

 

 【選定の経緯】

DMIは既にGE製PET/MR SIGNA PET/MRに搭載され高感度と高分解能を実証済みのDigital光電子増倍装置(SiPM)を用いています。更にPET/CTですのでCT吸収補正によりMRI吸収補正より容易に精度よく頭部領域の吸収補正がかけられる特徴があります。

◆LBS(lutetium based scintillator)
開設以来、感度重視のBGOの装置を使用してきました。BGOはガンマ線阻止能が高く高感度で検査ができます。感度が高いことは検査時間の短縮による短時間検査、投与量の削減による低被ばく検査を実現します。今回、DMIはLBSでありながら、BGOの装置(GE社製Discovery IQ 4ring)に迫る超高感度を実現しています。大きな要因として、市販されているPET/CTでは最も厚い25㎜のLBSを使用していること、Digital光電子増倍装置(SiPM)によりPMT(光電子増倍管)に比べ約倍の光検出効率があること、コンプトン散乱補正によりこれまで捨てざるを得なかった消滅放射線を20%リカバリーしていることが上げられます。

◆TOF(time of flight)
現在販売されている装置のTOFのタイミングウィンドウは約550psecで15㎝ぐらいの誤差を持ったTOFです。DMIに搭載されたTOFのタイミングウィンドウは380psecと絞り込むことができ、小柄な日本人でもTOFの効果を発揮できるタイミングウィンドウになりました。

図1

 

◆CT低被ばく
PET/CT検査ではトレーサーからの被ばくとともにCTからの被ばくが有ります。DMIには低線量のCTを用いた低被ばくの検査を実施できる逐次近似画像再構成(ASiR-V)が搭載されています。従来の半分以下の線量で従来と同等の画質が得られます。

図2

 

◆Q.Clear再構成
PET画像再構成では、逐次近似の繰り返し演算を繰り返した方がばらつきが収束され定量性の高い値を得ることができます。しかし、データに含まれたノイズも増幅されるので通常は十分に収束する前に繰り返し演算をやめ、フィルタをかけて画像を作ります。DMIではBSREM(Block Sequential Regularized Expectation Maximization)を用いたノイズ低減を行うQ Clearを用いて十分に収束するまで繰り返し演算を行います。通常の約10倍の繰り返し演算で、十分に収束した画像はフィルタを使うことなくノイズの低減された画像が得られ、かつ従来にはない定量性の高い値が得られ、治療効果判定などが高精度に行えます。

図3

 

 【導入】
図 図
カバー取付前のPET検出器側から撮影 カバー取付前のCT検出器側から撮影
図 図
カバー取付作業 カバー取付後Discovery MI

 

 【画像】Discovery MI First Image

10分間撮像の脳横断画像で、小さな構造が明瞭に描出されています。大脳皮質と白質境界もクリアで、視床から中脳の灰白質構造(視床内側核、赤核、上丘)が明瞭です。また、外眼筋の長い構造の描出も驚くほどとなっています。
これまでの全身腫瘍検査に加え、脳領域(認知症など)の検査においてもかつてない超高精度の検査ができ、次世代のクリニカルパスへの期待が高まります。(次号以降にDiscovery MI画像特集を掲載予定)

図

 

図
※画像クリックで拡大します

 

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※画像クリックで拡大します

 

 

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