呼吸同期システムはVarian社のRPMシステムを用いています。腹部に反射板を置き、赤外線を反射させ、カメラでその動きをとらえることで呼吸の波形を得ることが出来ます。この呼吸同期システムとPET/CT装置を連動させることで呼吸の動きに合わせ、特定位相のPET画像を収集することが出来ます。(Q.Static)
さらに、CTも呼吸同期システムと同期させ、得られたCT画像をPETの減弱補正に採用した呼吸同期PET画像を作成することが可能です。さらにこの呼吸同期PET画像を特定の位相に非線形加算処理することで、収集時間を延長することなく呼吸性移動の影響を抑えたPET画像を得ることが可能です。(Q.Freeze)
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Q.Static |
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Q.Freeze |
PET画像再構成にも新しいアルゴリズムが用いられております。これまで一般的に採用されてきたOSEM法ではIteration、Subset、filterの組み合わせで画質を調整します。Iterationの回数を増やすと画像は収束していきますが、同時にノイズも強調されていくので、S/Nが悪くなります。このためSUV値が完全収束するまでIterationを繰り返すことはできないと考えます。しかし、今回搭載された新しい再構成法(Q.Clear)はSUV値を完全収束するまでIterationを繰り返し、同時にノイズを制御する処理を行っているためS/Nを改善し、再現性の高いSUV値を提供することが可能になっています。
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Q.Clearなし
SUVave:6.19
Std:2.93
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Q.Clearあり
SUVave:6.33
Std:2.29
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