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 第5回 SPECT Imaging Forum(SIF)報告

 

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2018年7月21日 (土)に、第5回SPECT Imaging Forum(SIF)がAPB 13F Room Edison1-3にて開催されました。35℃を超える猛暑の中、69名と非常に多くのお客様に足を運んでいただきました。

会の冒頭で、座長である代表世話人 国家公務員共済 虎の門病院放射線部 森一晃先生に御挨拶頂きました。
先生より「昨年度はお休みし、世話人、企画ともにリニューアルし、今回に至っている。とろけそうな暑さのなか足を運んでいただき大変感謝している」とお話しいただきました。

 

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代表世話人
国家公務員共済 虎の門病院
放射線部 森 一晃 先生
世話人の先生方
日本医科大学附属病院 須田 匡也 先生
慶應義塾大学病院 大脇 由樹 先生
がん研有明病院 宮司 典明 先生
杏林大学 松友 紀和 先生
帝京大学 三本 拓也 先生
横浜栄共済病院 荒田 光俊 先生
千葉大学医学部附属病院 飯森 隆志 先生
君津中央病院 江村 隆 先生
埼玉医科大学病院 高橋 将史 先生

 

 SNMMI2018報告と800Series紹介

核医学最新情報提供
GE ヘルスケア・ジャパン 小川 昌美

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2018年7月20日にリリースとなりました最新の核医学装置800シリーズについて紹介しました。新開発のコリメータLEHRSとソフトウェアClarity2Dの組み合わせによりWBのみならず、SPECTでもwiftscanという新たな収集モードにより、分解能を維持しつつ感度を向上させることに成功しました。他にも遠隔で画像を確認して撮像範囲を指示できるSmart consoleや定量処理が非常に簡便となったXeleris4DRについてもお伝えしました

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 核医学業務に就く初学者へ

そうだったのか!!画像再構成
杏林大学 松友 紀和 先生

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初学者に向けたFBP法とOSEM法の原理を実際の投影画像や計算処理を交えながら非常にわかりやすくご講演いただきました。1サブセットの投影数は10以上にするなど、初学者のみならず現場で活躍されている先生方にとっても、後輩に指導する上で必要な知識を再学習するきっかけになったかと存じます。

核医学腫瘍検査の古往今来~がん専門病院の視点から~
がん研有明病院 宮司 典明 先生

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67Gaによる腫瘍検査は2003年の18F-FDG保険適用を境に減少している一方で、神経内分泌腫瘍シンチグラフィと副腎髄質シンチグラフィは増加傾向にある事をお示し頂きました。また、減少している骨シンチグラフィでも泌尿器科からの依頼は増加しており、223Raによる内用療法がトレンドとなっている事もお示しいただきました。

Ra-223 imagingってどうやるの?
~撮像の基礎から臨床的有用性の評価まで~

慶應義塾大学病院 大脇 由樹 先生

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223Raは84KeVのγ線による鉛の特性X線を収集するエネルギーウインドウの設定が重要である事、撮像タイミングに関しては数時間後から1~2週間後と複数回の撮影を行うことでより詳細な評価が可能となる事をお示し頂きました。また、血小板減少などの有害事象の発生を未然に防ぐうえでも223Raのイメージングは重要であるとお伝え頂きました。

 

 全身用半導体SPECT/CT装置の可能性

Discovery NM/CT 670 CZTご紹介
GEヘルスケア・ジャパン 三宅 泰士

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自社でCZT検出器を製造し、リストモード収集、6.3%のエネルギー分解能、2.46mmの固有空間分解能を実現している事、高エネルギー分解能による99mTcと123Iの2核種同時収集が可能である事、高計数率特性により高投与な核種でもより正確なImaging、定量が可能となっていることをお示ししました。

Discovery NM/CT 670 CZTの導入と使用経験
埼玉医科大学病院 高橋 将史 先生

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頭部の検査において、フレーム幅が小さいため検出器が肩に干渉せず、回転半径を平均13.3cmと小さくでき、またエネルギー分解能の向上によるCNRの向上が撮像時間の大幅な短縮を可能にしているとお示しいただきました。また、高エネルギーγ線の散乱線に関しては散乱線補正やエネルギーウインドウを狭くするなどの工夫で改善できる可能性をお示しいただきました。

 

 アンケート結果報告

この度は猛暑にもかかわらず本会にお越し頂き、またアンケートにご協力いただきましてありがとうございました。アンケートを通して、皆さまが重要視すること、課題と感じていることを認識することができました。
今後もSIFを通して闊達な情報交換ができれば幸いです。ありがとうございました。

1. 今回の内容に関して、率直な感想とご意見をお聞かせください

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ご意見:
  • 画像再構成の説明が分かりやすかった
  • 腫瘍検査のプロトコルが分かりやすかった
  • 講師の説明がよかった
  • 大変勉強になった
  • CZTの未来の可能性について分かった
  • 参加してよかった

 

2. 次回内容に関して、ご希望をお聞かせください

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ご意見:
  • 初学者の為のシリーズを今後も入れて欲しい
  • セラノスティクスを中心とした内容
  • 他病院での画像処理の条件などを知りたい
  • 各社ソフトウェアの比較
  • 臨床と技術の内容をバランスよく
など

 

3. 将来SPECT/CT装置の導入を検討されているかをお聞かせ下さい

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<検討している理由>
  • 定量性の向上、評価
  • 診断能の向上
<検討していない理由>
  • 検査数の減少
  • 予算がつかない
  • 数年してから

 

4. SPECT定量について、どの分野にご興味がおありかお聞かせ下さい

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その他のご意見
  • 内用療法前のdosimetry
  • 111In、123I、99mTcの定量精度比較
  • 化学療法前後の治療効果測定

 

5. その他、GEに対するご要望などございましたら、忌憚のないご意見を聞かせて下さい

  • 内用療法前のdosimetry
  • 111In、123I、99mTcの定量精度比較
  • 薬剤メーカーに比べてソフトの操作性が良くない
  • 工場見学をしたい
  • 勉強会の回数を増やしてほしい
  • Q.Metrix のSUV Maxは再現性が高い

 

SIF次回の開催は、来年の同時期を予定しております。次回も是非ご参加下さい。

 

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