GE Smart Mail vol.133


Voice and Image
 CT お客様の声
 Revolution EVO 画像評価に関して






東住吉森本病院 放射線診断科
部長 藤本 圭志 先生


当院は、大阪府がん診療拠点病院、救急指定病院、地域医療支援 病院、管理型臨床研修病院などの指定を受け、大阪市南部基本保健 医療圏のなかでも特に東住吉区や平野区における地域中核病院と しての役割を担っている。

図1. 頭部ルーチン画像

急性期病院としてさらなる高度医療に対応すべく、2014年12月 にGE社製64列128スライスCT Revolution EVOを導入することに なった。
導入を検討する際には、被ばく低減の技術と、救急・心臓CTのワー クフロー向上に特に焦点を当てて選定を進めた。

使用から半年経過し、特に評価が高いのは、頭部画像のコントラ スト、金属アーチファクトの低減された画像、そして全身高速撮影 時の画質である。

頭部画像は、脳底部のアーチファクトの少なさ、白質灰白質のコン トラストの明瞭さが際立っており、これは、ASiR-Vの効果が大きいと 考えている。脳外科の医師からの評価も良好であり、現在ほぼすべて の頭部検査は現在Revolution EVOで撮影を行っている(図1)。

また、当院は救急搬送患者の撮影が多く、整形領域では術前、術 後、フォローアップ含め高画質が期待されている。Revolution EVO では、フルデジタル検出器の搭載とASiR-Vの効果により、従来と比 較して金属アーチファクトが大きく低減されている。

図2. 整形画像
図2は左上腕骨近位部骨折術後の患者のCTである。髄内釘からの アーチファクトが少なく、読影しやすい画像になっている。年々イン プラントの入っている患者が増える中、このように読影しやすい画 像が低被ばくで撮影できることは非常に重要と考えている。また、 手術支援のための術前3Dのオーダーも多く、画像の鮮明度、作成の しやすさの双方から良い評価が得られている。

体幹部では、従来と比較して30%程度線量を低減しているが、 ASiR-Vの使用により良好な画質が得られている。また、40mmビー ムと高速ヘリカルピッチを組み合わせた高速撮影を行っているの で、息止めや動きの影響が少なくなっていることもメリットのひと つと感じている。

図3. 全身高速低被ばく撮影
図3は被ばく線量低減に加えて、ヘリカルピッチ1.531を使用した 胸部~骨盤部撮影の画像であり、撮影時間は4秒未満であった。高 速撮影ながらも、肺尖部・肩口のアーチファクトの少なさ、肝臓領域 の描出能、骨盤部のノイズの少なさが確認でき、十分ルーチンで使 用できている。

他にも心臓撮影、超低線量検診撮影に関して、各科医師からの評 価が高く、裏面に記載している。今後もさらに有用な撮影方法を検 討しながら装置の性能を十分に発揮して使用していきたい。






東住吉森本病院 循環器内科
部長 坂上 祐司 先生


当院では、年間180件程度のPCIを行っており、患者の術前情報の 取得やフォローアップを目的に、年間300件程度の心臓CT撮影を 行っている。
従来、特に高心拍、息止めが長くできない患者などの撮影は困難で あり、心臓CTの満足度を低下させる原因となっていた。

以前は10秒以上の息止めが可能かどうか外来で確認して心臓CT のオーダーを出していたが、Revolution EVOでは最速で4秒程度で 撮影できるということで、よほど肺の状態が悪い患者でなければ、 十分短い息止めで撮影できると感じている。

また、画質も満足するものが得られており、且つ放射線被ばくと 造影剤を減らせているということで、以前とは比べ物にならないく らい進歩していると実感している。3D画像だけではなく、短軸像や CPR画像も鮮明に描出されており、病変評価という意味でも、臨床 現場に役立つ、患者にも説明のしやすい画像が得られている。

また、高心拍に対しては、動態解析アルゴリズムソフト(SnapShot Freeze)により、ほとんどの心拍の患者の画像は評価可能になって おり、検査の満足度を上げている。






東住吉森本病院 呼吸器内科
伴 裕雅 先生


近年、医療従事者だけでなく、患者の中でも低被ばく・高画質の 要望が高まっており、特に最近は患者自ら「被ばく手帳」を持参し、 被ばく線量を意識した撮影を望まれる場合も出てきている。
今回のCTの機種更新に伴い最新の再構成法ASiR-Vが導入される ということで、通常CT撮影に加えて低線量撮影用のプロトコルの使 用を検討している。

図は、Revolution EVOで低線量撮影用のプロトコルを使用した スクリーニング画像である。被ばく線量は0.9mSvであり、通常の胸 部CT撮影と比較して、1/7程度の被ばく線量になっているが、肺野 は勿論のこと、縦隔条件の画質の良好さに驚いている。ノイズ成分 が効果的に除去されており、スクリーニングやフォローアップの目的 としては十分診断に耐えうる画質である。

今後、年齢の若い患者、スクリーニング目的の患者、入院時に複 数回撮影する患者に対しては、低線量撮影用のプロトコル使用を使 用していきたいと考えており、さらに画質評価を進めていきたい。
また、今後ますます被ばくへの関心が高まることも視野に入れ て、患者の希望に応じて低線量プロトコルを適応していきたいと考 えている。


薬事情報

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