GE Smart Mail vol.135


連載
 CアームのX線管について ~オーバーヒート防ぐには~

外科用X線装置(Cアーム)を使用している先生方、中にはX線管が熱を持ちオーバーヒートにより透視はできるがDSAなどの撮影ができなくなったりX線が出せなくなり透視もできなくなった体験をした方もいらっしゃると思います。

今回はX線を出すとなぜ熱が発生するかなどを簡単に説明したいと思います。

 Cアームの「X線の発生」の仕組み

X線発生の仕組み
  • X線管は陰極から出た電子を陽極にぶつけてX線を発生させます。陽極に電子がぶつかる場所を焦点と言います。
  • このときエネルギーの99%が熱となり陽極が熱せられます。
  • エネルギーはX線条件に比例します。(kV×mA=エネルギー)

 Cアームの「熱の発生」の仕組み

熱発生の仕組み
  • 加熱した陽極は周囲に熱を放出し周りの油(ハウジング)がその熱を吸収します。
  • ハウジングや陽極が一定以上の温度になるとX線照射に制限がかかったりX線が出せなくなったりします。
  • 陽極は比較的早く冷却されますがX線管のハウジングの冷却には時間がかかります。

 回転陽極と固定陽極

回転陽極と固定陽極
  • 回転陽極は熱を発生する焦点が常に移動するので、高出力のX線が出せます。
  • また一般的に焦点を小さくできる(高画質)冷却効率が良い、熱容量が大きい(オーバーヒートしにくい)などの利点があります。
  • 弊社OEC9900は回転陽極のX線管を採用しています。

 熱容量と冷却効率

  • 熱容量とは陽極やハウジングにどのくらい熱をためることができるかを表しています。
    単位はH.U(ヒートユニット)大きいほうが熱に対して耐性が高いです。

  • 熱容量(H.U)大 ⇒ 熱耐性 高

  • (最大)冷却効率とは単位時間あたりにどれだけ熱を放出できるかを表しています。
    大きいほうが早く冷えます。

  • 冷却効率(H.U/分)大 ⇒ 冷却時間 早

  • 陽極、ハウジングともに温度が上がるときは初めは急に上がりだんだんゆっくり上がっていきます。
    下がるときは初めに急に下がりだんだんゆっくり下がります。

  •  <例:OEC9900のハウジングの加熱および冷却チャート>
    チャート
     このようにA,B,Cの温度の上がるときの曲線は初めが急に上がるがだんだんゆっくり上がるようになり
     Dの冷却の場合は初めは急に温度が下がるが下がり方がだんだんゆっくりになるのが
     分かるかと思います。

     <弊社外科用X線装置(Cアーム)の熱容量と冷却効率>
    表
     ※1:熱容量の単位はH.U、冷却効率の単位はH.U/分です。
     ※2OEC9900はグレードによって冷却効率が変わります。
      -冷却ファンなし:OEC9900Standard-C9” 15,000H.U/分
      -冷却ファン付き:OEC9900Standard-C12”、Super-C9” 22,500H.U/分
      -アクティブクーリング:OEC9900Cardiac、OEC9900MD 31,000H.U/分>

 オーバーヒートを防ぐには

  • ハウジング冷却効率(H.U/分)の高い製品を用いる
  • 熱容量(H.U)の大きい製品を用いる
  • 透視、撮影は最小限の時間にとどめる
  • 低線量モードやパルス透視を積極的に使用する

  • などがあります。

薬事情報

 
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