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 マンモグラフィ お客様の声
 Senographe Pristina 3Dを導入して ~トモシンセシスの臨床使用経験~

倉敷成人病センター
松田 絢子 様

 病院紹介

当院は、昭和46年(1971年)に財団法人倉敷成人病センターとして設立しました。生活習慣病など一般的な慢性疾患から、整形外科・眼科・皮膚科疾患、また消化器、泌尿器、女性生殖器、乳腺に至る全身の悪性腫瘍の外科的治療まで幅広い診療を行っているほか、リウマチ膠原病、肝臓病、人工透析、不妊治療、小児神経疾患、アレルギー疾患、女性骨盤臓器脱治療、放射線科による動脈塞栓術など特殊専門領域についても力を入れています。
さらに、周産期医療では次世代の母子を支援することが周産期センターの使命と考え、地域の妊婦に安心・安全な出産の場を提供しています。
グループ施設として、『倉敷成人病健診センター』『介護老人保健施設ライフタウンまび』『海外関連クリニック(シンガポール、ロンドン、上海)』があります。

◇施設概要

  • 撮影件数:約100件/月
  • 検診or精検:精検
  • トモシンセシス対象者:温存術後を含む、外来患者全員
  • 撮影方向:2D MLO/CC+3D MLO
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 装置更新の背景及び使用経験

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2006年から使用していた装置の老朽化がきっかけとなり、装置の更新を検討しました。トモシンセシス(以下3Dとする)の機能を追加した理由として、乳がん精密検査機関として3Dがあった方が診断能向上の一助になるのではないかと考え、導入を決めました。

その中で、GE製のSenographe Pristinaを選んだポイントは大きく3つあります。
1つ目は、装置の取り扱いが簡便なことです。過去にGE製のマンモグラフィ装置を3台に渡り使用し、大きな故障がありませんでした。FPDの安定性が高く温湿度管理が不要であり、通電後の起動が速いのも利点です。
2つ目は、患者さんへのメリットです。乳房支持台が薄く、角が丸みをおびており痛みを和らげる工夫がしてあります。3D用の大きなフェイスガードは非常に使いやすく、2Dの時にも使用しています。健診センターではGE製Senographe Essentialを使用していますが、Pristinaは更に撮影スピードや画像表示が速くなり、スループットの向上につながりました。
3つ目に、3Dに関する機能です。2Dと3Dが同等の読み出しサンプリングサイズで画像を比較しやすく、被曝と画質のバランスが良いのも魅力のひとつです。

2018年1月にSenographe Pristinaを導入し、同時に3D撮影の運用を開始しました。

 

 トモシンセシスの臨床使用経験

現在、マンモグラフィ対象患者全員に対して、従来の2D撮影(MLO・CC・必要によりスポット)及び3D撮影(MLO)を行っています。2018年1月運用開始より10ヵ月間で約1000件の検査を行いました。当院では、マンモグラフィとエコーを同じフロアで行い、検査はいずれも放射線技師が担当しています。マンモグラフィ撮影後、2Dを基本に引き続き3Dの読影をし、レポートを作成しています。その結果を参考に、エコー検査を行います。

3Dを導入してからは、石灰化病変以外のスポット撮影が少なくなりました。1人当たり約5分でマンモグラフィ撮影が終了し、スピーディに検査が行うことができます。
3Dのメリットとしては、石灰化病変の分布が分かりやすい点や、腫瘤の辺縁が確認しやすい点、FADを落とせる点が挙げられます。デメリットとしては、2Dのみと比較して、読影とレポート作成に少し時間がかかります。

3Dが有用だったケースの一例として、高濃度乳房の症例がありました。2Dでは淡い石灰化しか見えませんでしたが、3Dでは広い範囲に構築の乱れが見られました。

症例1)
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症例2)
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症例3)
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 今後について

スクリーニングの段階で3Dを追加することで、FADを落とせたり乳腺に隠れた腫瘤性病変をみつけたりできる可能性があると思います。ただし、2Dのカテゴリー診断を、そのまま3Dに適用しても良いのか不明なので、検討が必要だと思います。

現在は全例3Dを追加していますが、今後はデータを整理して、病変のタイプや位置によっての適用を検討していきたいと考えています。

 

薬事情報

※お客様の使用経験に基づく記載です。仕様値として保証するものではありません。

 

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