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Revolution Maxima

JB01315JA

※本カスタマーボイスはお客様の使用経験に基づく記載です。
製品の仕様値として保証するものではありません。


製造販売:GE ヘルスケア・ジャパン株式会社
販売名称:全身用X線CT診断装置 BrightSpeed 医療機器認証番号: 217ACBZX00002000
販売名称:Revolution Maxima(レボリューションマキシマ 医療機器認証番号: 301ACBZX00013000

次世代CT装置を使用した感染症対策Workflowの提案

聖路加国際病院 放射線科
須山 貴之 様



病院紹介
聖路加国際病院はルドルフ B トイスラー先生によって明治時代に創設され、1世紀以上にわたり東京都中央区にて医療を提供し続けております。2012年以来、国際的な病院評価機構であるJCI(Joint Commission International)の認定を3年毎に受け、世界のトップクラスの病院と同等の医療安全と質の向上に取り組んでおります。また年間1万台以上の救急車受入台数を誇り、集中治療領域が充実した高度急性期病院でありながら、緩和医療や外来診療が中心となる分野までカバーする理想的な総合病院の在り方を追求しております。2014年に学校法人聖路加国際大学の付属施設となったメリットを最大限生かし、従前以上に医療職の教育と最先端の研究を推進し、質が高く、患者さんから信頼される医療の提供に取り組んでおります。


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Revolution Maximaを導入した背景
当院では3台のCT 装置( 16㎝カバレッジCT2台、4㎝カバレッジCT1台)を使用し、1日約120件から150件の検査を実施しております。また年間1万台以上の救急車を受け入れており、CT検査にかかわる放射線技師として“安全かつ正確に、そして円滑に”検査を実施することが求められています。
今回の機器選定では上記3要素の向上に加え、患者さんとの接触を低減できることも選定のポイントとし、2021年3月にDeep Learningカメラを搭載したGE製Revolution Maximaを導入しました。当院での使用経験を踏まえ、Deep Learning カメラを使用した際のポジショニングにかかわる安全性、正確性、ならびに検査全体のWorkflowの向上に関して紹介します。



Deep Learningカメラによるポジショニング
AI技術を搭載したDLカメラがリアルタイムに人体の基準点と深度情報を検知し、ポジショニングの標準化の一助となっております。DLカメラの導入により、検査全体のWorkflowを向上させながら、適切な線量レベルでの検査を実施することが可能となりました。DLカメラを使用してポジショニングを行った際は、基準点の設定が不要となり従来と比較し作業ステップを簡略することが可能となりました。安全機構としてCollision Prediction機能が搭載されており、被写体とガントリーが接触する可能性がある場合は、接触可能性のある部位を予測検知し、注意喚起してくれます。また目的の撮影部位が撮影範囲内に位置しているかを認識しており、撮影範囲外に位置しいている際は撮影範囲内にポジショニングし直すよう、注意喚起のメッセージが表示されます。


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1 Clickでスカウト開始位置までテーブルを自動で移動させることが可能


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ガントリーと接触する可能性がある部位をリアルタイムに検知し、注意喚起のメッセージが表示される



DLカメラの使用によるWorkflowの向上
当院では放射線技師1名、看護師1名の2名体制でCT検査を実施しています。放射線技師がCTの検査にかかわるポジショニングや撮影の実施、看護師は患者さんの確認ならびに造影検査の準備などを行います。
DLカメラを使用した際のワークフローとDLカメラを使用しなかった際のワークフローを比較検討しました。独立して歩行可能な患者様を対象とし、それぞれのワークフローで10例ずつ実施しました。患者さんが検査テーブルに腰かけた時点を計測開始とし、スカウト用の撮影ボタンを押した時点を計測終了としました。計測した結果はDLカメラを使用することにより、ポジショニングにかかわる時間を15%削減しました。(図1)ポジショニングにかかわる時間の短縮に伴い、放射線技師のCT検査室の滞在時間も13%削減することができました。(図2)現在のCT装置では、撮影自体の時間を10秒程度短縮することは不可能ですが、DLカメラの採用によりスキャン前、特にポジショニングにかかわる時間を短縮することが可能となり、結果として検査全体の時間短縮が可能であると示唆されます。


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感染症への対応
東京都の新型コロナウイルス(COVID−19)感染者数と当院におけるCOVID-19感染症疑い対応検査数の推移を図3に示します。東京都の感染者数の増減に追従して当院のCOVID−19対応CT検査数も増減していることがわかります。緊急事態宣言が解除され第4波となる感染拡大が懸念されている現状において、感染への対応は機器選定における非常に重要な要素であると考えています。COVID−19だけでなくあらゆる感染症への対応の基本として接触時間の短縮が挙げられます。DLカメラによるポジショニングは感染対応に対して非常に効果的であると考えています。COVID-19を疑い感染対策をし検査を行なっているが、感染症を疑っていなかった検査で後からCOVID−19陽性と知らせらるケースを経験すると、あらゆる検査において接触時間を短縮することが今後のCTに望まれるのかもしれません。そこで今回、極端に接触時間を短縮したワークフローを想定した動画を作成しました。(下記QRコード)いくつかの課題はありますが、マイク・スピーカーの位置や注意事項の掲示などを工夫することで技師の検査室内滞在時間を5秒程度に短縮し検査を完結することが可能であることが確認できました。


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総括
Revolution Maximaは以前使用していたGE製Optima CT660とユーザーインターフェイスなどの操作性が変わらないため導入初日から以前の装置と同等以上の件数を実施することが可能でした。
Revolution Maximaの採用により撮影ポジショニングにかかわる時間が短縮され、MPRの作成などの撮影後の時間を確保することが可能となりました。また従来ポジショニングを行っていた時間の短縮により検査の詳細や過去情報を確認することができ、検査自体の安全性が向上すると考えられます。時間の余裕は新人教育時の安定した教育にもつながると考えています。
新型コロナウイルス(COVID−19)感染症への対応としてDLカメラによるポジショニングは、1 clickで自動ポジショニングを行い、検査後に操作室側から検査テーブルをホームポジションまで移動させることができるため、最小人員・最短時間での検査を行えます。Revolution Maximaは感染リスクを低減させ感染予防の一助となる装置だと言えるでしょう。