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Lunar iDXA

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PRODIGY Fuga

※お客様のご使用経験に基づく記載です。仕様値として保証するものではありません。

Lunar iDXA  販売名称:X線骨密度測定装置Lunar iDXA
医療機器認証番号:21800BZX10007000

PRODIGY Fuga  販売名称:X線骨密度測定装置 PRODIGY
医療機器認証番号:21500BZY00582000
PRODIGY FugaはenCORE SW V16.sp1以降のVersionを搭載する
上記医療機器のニックネームです

脳神経外科クリニックにおける全身用DXA装置の導入による骨粗鬆症診療

いせ 山川クリニック
院長 山川 伸隆 先生



Q1. はじめに先生とクリニックのご紹介をお願いいたします。
私は、長年、脳神経外科医、脊髄外科医認定医として脳卒中、脳腫瘍、頸椎症、腰椎症などの診断・治療に携わってきましたが、2007年に「行けば何とかなる」と信頼されるクリニックを目指して開業しました。

生活習慣病に加え、頭痛外来、漢方外来、手足の痺れ外来、更に、認知症サポート医として物忘れ外来(認知症等)を開設し、患者さんとご家族をサポートしています。また、地域医療施設、行政とも協力しながら、総合的な医療を提供する窓口的な存在として、生活習慣病へのアドバイスや専門医の紹介なども行っています。


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Q2. 骨粗鬆症診療に取り組まれた経緯などをお聞かせください。
昨今、患者さんが私のクリニックで増えている頭痛、手足の痺れ、めまい、物忘れ、認知症などと同様に、骨粗鬆症についても生活習慣病の一つとして「予防」に重点をおいた診療を心がけるべきと考えています。


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アルツハイマー型認知症が三型糖尿病と言われたりする今日、ビタミンD、カルシウムなどその他の栄養素等が骨粗鬆症だけではなく、認知症にも関わりがあると語られるようになっています。そこで骨粗鬆症を単なる老化現象、骨代謝疾患として捉えて、診療するのではなく、他の生活習慣病と関連性のある疾患として取り組んでいます。

例えば、骨粗鬆症の薬剤を処方すると同時に、歩行の仕方、運動方法についてもレクチャーすることで、転倒を積極的に予防する。その転倒予防が認知症の発症や悪化予防に貢献しうるということに着目しています。

前腕骨用DXA装置の結果にある程度の納得感はありつつも、腰椎圧迫骨折、大腿骨頚部骨折が下肢機能を中心とする日常生活に大きなインパクトを与える事は周知の事実であり、同部位の骨密度測定はやはり有用だろう、と考えます。是非、その測定結果を基に診療したいという気持ちが強くなりました。腰椎と大腿骨の骨密度を測定できる全身用骨密度測定装置(以降、全身用DXA装置)への切換えを実現させるには、出費面と施設内のスペース(設置面積)の課題がクリアできるかどうかがポイントです。私もしばらくはその点について二の足を踏んでいましたが、税理士さんから経済産業省の機器導入に対する特別税制の仕組みを教えていただいて、全身用DXA装置の新規導入にも適用が可能であることが判った時には、本格的な骨粗鬆症診療への意欲が更に湧きました。


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Q3. GEの全身用DXA装置を導入された理由はなんでしょうか?
先ずは、骨粗鬆症ガイドラインで最も有効な装置として全身DXA装置が推奨されていること。そして、薬効(骨粗しょう症薬の効果)を全身DXAで測定して、本格的な骨粗鬆症診療に取り組みたかったこと。


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かつて、患者様に前腕部分の骨密度を測り、説明しても十分な納得を得られない患者様が見受けられました。今や多くの患者さん・ご家族の方々が転倒しての腰椎・大腿骨の骨折を予防したいと思われています。

そこで、その大事な部位(腰椎・大腿骨)を全身DXA装置で測定しての骨密度の測定結果レポートを一緒に見ますと、その結果を受け入れてくださいますし、その後の診療も継続できます。


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患者さんたちは詳しい骨密度測定検査とその説明を求めていると感じています。先日も健診について広報で「腰椎・大腿骨部分を全身DXA装置で測定できる施設」として登録した所、記事を読まれてから初めて当院で測定検査をされた女性の方々(高齢者の方だけでなく、40代、50代も含まれる)がいらっしゃいました。その後、その御友人知人の方にも紹介されたようです。

更に、診療報酬も450点(腰椎測定で360点 更に同日に大腿骨測定で90点)と評価されていることが理由として挙げられます。(因みに前腕骨用DXAでは140点でした。)


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導入のきっかけの一つは、GEから届いた全身用DXA装置のダイレクトメールでした。前述のポイントについては既に認識していましたが、昔からGEのAngio(血管造影撮影装置)、CT、MRi、超音波装置などを使用してきて、購入後のサービスメンテナンスまでの付き合いから、GEへの信頼が導入の後押しをしてくれました。 今でも病院時代にAngio血管造影撮影装置が故障した際のサービスエンジニアの奮闘ぶりが思い出されます。 やはり、装置に不具合が生じた際、迅速に対応し、可能な限り短時間で直せる会社でないと安心して機器を購入することは出来ません。



Q4. 今、骨粗鬆症診療は如何でしょうか?
今、毎月、50人以上の測定をしています(前腕骨用DXA使用時代は20人位でした)。私は、最初の骨密度の測定結果が出た際、結果が余程悪いものが出ない限り、患者さんに余り積極的な骨粗鬆症薬剤投与はすすめません。先ずは、骨密度だけで無く骨質の大切さを説明し、半年間位、栄養や食事についてのアドバイス、そして歩行などの軽い運動を心がけるよう指示する位に留めます。そして、半年後(2度目)以降の検査時に測定して骨密度の変化を確認し、患者様に応じた治療(投薬、注射も含め)を進めていきます。


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Q5. GE 全身用DXA装置(PRODIGY-C)を使用されての感想はいかがでしょうか?
装置は物忘れ外来相談室に配備しました。現在、月50人を測定している中で、操作は技師に担当してもらっていますが、患者さんにご迷惑をおかけするような事は、今のところ起きていません。技師からも、特に使いにくいといった意見もありません。昔のように私が自分でX線撮影などまでもこなしたりしますと、問診中に撮影のため中断したりして、目の前の患者さんに集中することも難しくなりますので、その点は専門の技師を入れて良かったです。

私が気づいているのは、装置の機能というよりも患者さんの目線のコメントになってしまいますが、

1.前腕骨用DXAから変化する骨密度数値の変化について、患者は比較的「導入した新しい全身用DXA装置は正式で、よく骨折する腰の部分(腰椎・大腿骨)の骨密度」という風に納得して診断も受け入れてくれていること。
2.ただ体が不自由な方ですと、装置テーブルに上がってもらうには、やはり数名の補助が必要になることもあります。
3.更に、冬場に限っては装置テーブルマットがひんやりとして患者さんにとっては不快なので、何とかしてあげたいということ。

以上です。


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Q6 先生の骨粗鬆症に対する考え方をお聞かせいただけますか。
日々の診療の中で、見た目や年齢というものでは、全く骨粗鬆症の予想は困難で、実際に測定してみると、ガッチリした体型の男性の骨量が驚くほど低下しているケースにも出会います。逆に、高齢女性で痩せていても、また更年期を過ぎた女性であっても骨密度が十分に保たれている方々は沢山いらっしゃいますし、まだ更年期前で普段ジムに通い体格にも恵まれている方などの中にも、骨密度の低下が指摘される方もいらっしゃいます。ですから、先ずは測定して、それから考えるというのが大切です。


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骨折しやすさ(骨粗鬆症)が骨密度測定で判定できるのであれば、またその判定が早い時期にでき、予防できるのであれば、是非、積極的に行いたいものです。とにかく、下肢機能の低下は、服を着る/脱ぐ、お風呂、トイレなどの生活活動全般に大きな影響を及ぼします。骨密度測定で荷重を支える大事な腰椎・大腿骨部の骨強度をモニタリングができ、転倒骨折などを未然防ぐための手が打てます。

ここまで来ると、「なぜ、骨密度測定をしないのですか?」という気持ちにもなってきませんか?


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Q7 現在ご検討されている先生方へお伝えいただけることがあればお願いします。
先ずは、全身用DXA装置について、パンフレットなり、GEのホームページなり、情報を集めてみてください。
X線の被ばくも少なくて、安全な検査ができるはずです。

また設置は思っているほどそんなに大がかりな工事ではありません。私のクリニックのホームページでは全て映像でクリニック内のレイアウトなどが360度、見ることができますので、参考の一つにしていただいても結構です。

全身用DXA装置は、前腕骨用DXAやQUSと比べると検査の手間はかかるかもしれません。しかし、患者さんとご家族はより詳細な全身用DXA装置での骨密度測定に基づく骨粗鬆症診療を探し求めていらっしゃいます。皆様の参考になれば幸いです。


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今日は有難うございました。