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Lunar iDXA

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PRODIGY Fuga

※お客様のご使用経験に基づく記載です。仕様値として保証するものではありません。

Lunar iDXA  販売名称:X線骨密度測定装置Lunar iDXA
医療機器認証番号:21800BZX10007000

PRODIGY Fuga  販売名称:X線骨密度測定装置 PRODIGY
医療機器認証番号:21500BZY00582000
PRODIGY FugaはenCORE SW V16.sp1以降のVersionを搭載する
上記医療機器のニックネームです

大腿骨・腰椎DXA導入で変わる骨粗しょう症の薬剤治療

北原医院 婦人科
日本女性医学学会認定 女性ヘルスケア専門医 吉山 賢一 先生



超高齢社会にある本邦では中高齢者女性に骨粗鬆症患者が増加傾向にあると言えます。

産婦人科領域で骨粗鬆症を早期から診療するために2014年2月にGE社製DXA骨密度測定装置PRODIGY-Cを導入された宮崎県都城市の北原医院 産婦人科 吉山賢一先生からのお話第2回をご紹介いたします。


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導入後いろいろ試せるようになった治療薬
実は、GE社製DXA骨密度測定装置PRODIGY-Cを導入前、前腕DXAを使用していた頃、私はSERMしか投薬できませんでした。前腕DXAのファントムの調整が必要であることも知らず、不正確であった上に、ビスフォストネート等は、副作用が気になり、処方できませんでした。GE社の 大腿骨・腰椎DXA装置を導入してから、様々ある骨粗鬆症薬ビスフォストネートやテリパラチド等を投与できるようになりました。 治療薬を選択する前に測定する骨代謝マーカーは、腎機能の影響を受けにくい血清TRACP5b,P1NPを使用します。投与後、4~6ヶ月に再測定します。続発性骨粗鬆症の場合は、それぞれの専門医に紹介する場合もあります。

治療薬は、当院では、ホルモン補充療法(HRT)、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)、活性型ビタミンD、ビスフォスフォネート、デノスマブ、テリパラチド(PTH)等を用意しております。


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更年期で、顔のほてり等の更年期障害の症状が著明な方には、 エストロゲンとプロゲステロンのホルモン補充療法(HRT)を行います。その時期では、多くの女性の骨密度は正常ですが、 骨量の減少する速度は急激です。数年後に発生する骨量減少、骨粗鬆症の予防になると思われます。HRTの副作用には 、低頻度ですが、投与早期の静脈血栓塞栓症、5年以上の長期投与による子宮体部癌・乳癌等があるため、 HRT施行前には、十分な問診、婦人科的内診、超音波断層法検査、子宮体部・頚部の細胞診、採血等を行います。 乳がん検診は、当院では施行していないため、近くの乳腺外来を専門にする施設に紹介しています。 施行後は、1年毎に再検査し、HRTの治療継続は、原則5年未満としています。

HRT以外では、骨粗鬆症で、骨密度が若年成人平均の60~70%、FRAXが15%以上、脆弱性骨折の既往等の女性に対しては、 SERMや活性型ビタミンDを選択しています。ビスフォスフォネート、デノスマブ等の骨吸収抑制剤は、 長期投与による顎骨壊死や非定型骨折等の副作用があるため、最初の投与はなるべく控えるようにしています。


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骨密度が、極端に低い方(若年成人平均の60%未満)には、診療が継続できることに注意しながら、ビスフォスフォネートや、デノスマブを投与します。大腿骨近位部などの皮質骨の異常には、デノスマブが有効と言われています。また、デノスマブは、6ケ月ごとの皮下注の間、活性型ビタミンDを併用しないと、低Caを起こす可能性があるため、治療の継続性に注意しています。腰椎の骨折症例には、テリパラチド(PTH)を使用します。 治療後は、6ヵ月毎に骨密度を測定し、治療効果を評価します。

(つづく)