昨今、被検者における被ばく線量の管理が、義務化され、X線骨密度測定装置においても被ばく線量の管理を行われているご施設が多いと思われます。
今回、おもにDXA法における被ばく量に関して、弊社のDXA装置PRODIGY型の被ばく線量を例に、ご説明させていただきます。
一般的にDXA装置の被ばく線量の表記は、入射線量の数値を提示されております。 これは、K-エッジフィルター方式などを使用し、高・低2つの特殊なⅩ線スペクトルエネルギーを照射するDXA法の場合、入射線量の数値で規定する方が合理的なためです。 また、これらの入射線量は基準点における空気カーマ(基準点線量率)の値であり、皮膚面位置にて電離箱線量計で測定モードごとに実測して求められました。表1.をご参照ください。 測定したすべての領域内の単位体積当たり(/kg)に 下記に示す線量が入射することを意味しています。
また、各測定モード(高体厚モード、標準モード、低体厚モード)によっても、入射線量の値はことなっておりますが、これは、測定条件(管電流・走査速度)によるものです。 例えば、標準モードと高体厚モードにおいては、入射線量が2倍の量になっておりますが、高体厚モードにおいては、走査速度を標準モードより半分の速度で走査し、照射時間を2倍にしているため、結果的に入射線量が2倍となります。 一方、標準モードと低体厚モードにおいては、測定時の管電流を約1/4に落として、体厚に対して適切な線量で照射するため、入射線量も低値となります。
また、全身測定の場合、主に体組成計測を目的とした、軟部組織にフォーカスした線量となっており、腰椎・大腿骨計測と比較し、かなり低い管電流を使用して計測しております。 それに加え、計測する走査速度も標準モードの3倍の速さで計測しているため、 入射線量も一段と低い値となります。
冒頭で述べた線量の管理の義務化に伴い、弊社では、骨密度装置のソフトウエアバージョン V18以降より、RDSR(Radiation Dose Structured Report)にも対応しております。
表1.prodigy型における測定モードと被入射線量 (操作マニュアルより抜粋)
このようにGEの骨密度装置では、患者様にやさしい低被ばくな検査を提供しています。独自の鋭角ファンビームによる絞られたX線を、対象骨部分だけに照射するSmartScan機能にくわえ、装置デザインとしても、被ばく線量と画質の観点が意識されています。線源-検出器間のクリアランス(距離)が離れると、その分、患者様の被ばく増加と画質の劣化につながるため、GEでは臨床上の使いやすさと被ばくのバランスを意識したクリアランスを採用しています。 患者様だけではありません。鋭角ファンビームによる絞られたX線は、操作者に関連する装置周辺への散乱X線も抑えることができるというメリットもあります。
このように開発・製造も手掛けているGEだからこそ、検査にかかわる患者様にも操作者様にもやさしい装置を目指しているわけです。