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 核医学検査装置 お客様の声
 速報:アジア初、GE製Digital PET/CT Discovery MI稼働
 PETセンターの運営 第二幕 ~次世代のPETセンターへ~(後編)

 

溝様
医療法人慈風会
法人統括本部 総務法務部長
溝 格 様

【Digital PET/CTの導入に際し、PETセンターの運営につきお話を伺いました】
(先月と今月の二回にわたり掲載いたします)

前回の内容:
 ◎脳外科医のPET導入の動機
 ◎導入への具体的対応
 ◎FDGデリバリとビジネスモデルの変更
 ◎PET検診を作るにあたってのヒント
 ◎自治体検診から企業検診へ
 ◎行政の場合のPET検診のメリット
 ◎PET検診の変遷
 
 ※前回の記事はこちらから

今回の内容:
 ◎脳外科医から見る認知症
 ◎介護分野において
 ◎スタッフ
  ・新しい装置による診療放射線技師の育成
  ・PETセンターの看護師のスキル
  ・PETセンターの薬剤師のスキル
 ◎これからのPETとGEへの期待

 

脳外科医から見る認知症:
脳神経外科医として厚地正道先生の認知症へのアプローチは、まず特発性正常圧水頭症の治療にあります。特発性正常圧水頭症は治る認知症とも言われており、シャント術において高い治療効果を得ております。アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症は、核医学を利用することで診断でき、治療薬の開発ともに認知症診断分野でのPET検査が更に大きく変化して行くと考えられます。アミロイド、タウと言った別のトレーサーを使用する事で新たな診断領域になって行くものだと思います。

介護分野において:
認知症へのPETの新たな展開は、将来、認知症患者様の介護へも大きな変化をもたらすと考えます。ご承知の通り、認知症はご家族に多くの負担がかかります。早期に診断できることで生活設計もしやすくなります。ご家族に対し、将来介護へ向けた準備への提言もできるようになります。診断、治療更には家族の環境整備も重要な課題です。

PET検診の変遷

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 <スタッフ>

厚地政幸会長がPET導入をするにあたり、適任者探しに充分な情報収集を行いました。PETに対する非常に高い知識と情熱を持った先生が隣県(宮崎県)宮崎医科大学 放射線科に在籍されているとの情報を得て、当クリニックへの就任を懇願しました。
陣之内正史先生は、厚地政幸会長の脳神経外科医としての「今後のがん診断・治療にPET検査は必要不可欠であり、がん医療にイノベーションを起こす検査である」と熱くお話された事に感銘を受けられたようです。まさに、高度な診断機器であるPET(ハード)と、業界では名高く優れた識見をお持ちの陣之内先生(ソフト)、が融合し当法人のがん医療が新たな展開となった瞬間でありました。

新しい装置による診療放射線技師の育成:
機器更新時において、陣之内院長からスタッフへ装置の紹介説明が行われます。スタッフは新しい機器(PET/CT)をどう使えば良いか自問自答します。新しい装置はそう言った機会を与えてくれます。例えば、新しい画像処理ができるようになればそれを医師に提案できるようなスキルが必要になりますし、より医師の求めるものに近い画像が出せるようにスキルを高める必要がありますでてきます。特に当院の診療放射線技師はDiscovery ST、Discovery 600と装置の進化を見ているのでそれもスキルの一つになります。開院当初から培われたスキルはグループの医療機関の診療放射線技師にも伝えられことで、CTやMRを撮る際にもPETの機能情報を計測するスキルが生かされていると思います。

PETセンターの看護師・受付スタッフのスキル:
看護師・受付スタッフは、検診、保険診療と受診機会が全く異なる方々への初期対応となります。
保険診療として来院されるがん患者さんは短時間での関わりでもメンタルのケアが重要と考えます。不安に思ってる方への接し方があります。一方、検診の方にはリピーターになって欲しいと言う希望もあります。医療スタッフとしてのスキルも必要ですし、検診を受けられるお客様に接するというスキルも必要になります。
その状況下、両スタッフは「自らを客観的に観察する目を持っている」ように感じます。
看護、受付のスキルはトレーニングとともにPETセンターの歴史の中で培われ、日々の診療業務において感覚が研ぎ澄まされます。
両専門職としての業務は勿論ですが、日々多くの受診者と接している観点から、検診者の拡充に関する様々な提案力も持っています。「患者さまの望むものはこういうことではないか?」と考え、その提案を基にサービスに取り入れたり、できない場合にはその理由を説明し、次の新たな道を考える。つまり日々進化し続けているのです。

PETセンターの薬剤師のスキル:
薬剤師の通常の業務は調剤です。しかしPETセンターにおいては製剤が業務となります。製剤は薬剤合成装置等の機械のある程度の対応をしなくてはなりません。「自分たちでできるものは対処しよう」と考えるのが薬剤合成スタッフの特徴だと思います。サイクロトロンオペレータと薬剤師が定期点検もずっと常に同席しています。その結果メーカーの保守の方法にも提案を出せるようになりました。サイクロトロン技術者に薬剤合成のノウハウを提供することもできて、メーカの技術者にも役に立っていると思います。
PETセンターは日々薬剤合成をしないと動きません。日々の機械のメンテナンスを含めた危機管理の精度の高さ、薬剤供給の責任の重さを学んでグループの薬剤師に影響しています。装置トラブルの初期対応の方法も変化してきています。薬ができないとPETの検査はできません。薬剤合成は時間との勝負でもあり、日々の点検のスキルにつながっていると思います。特に当院の薬剤合成スタッフは初めは経験のなかったところから自分の物にしていきました。

PETセンターのスタッフの求められるスキルと付加価値

  通常の病院で
要求されるスキル
PETセンターで
要求するスキル
PETセンターで培った
スキルの付加価値
院長 ・医師の専門技術
・院内スタッフの統率
・薬剤の合成、品質管理、
供給の責任
診療放射線
技師
・撮影、画像再構成技術 ・最先端装置を使った
画像作成技術
・薬剤合成技術
・グループ病院の技師の教育、
情報発信
・装置の保守への高い関心
看護師 ・看護の専門技術 ・腫瘍患者へのケア
・ゲストへの対応術
・営業的改善事項の企画提案
薬剤師 ・調剤の技術 ・製剤の技術
・薬剤製造装置の扱い
・化学的な知識の向上
・装置の保守への高い関心
サイクロトロン
オペレータ
  ・サイクロトロン運転技術 ・化学的な知識の向上
・装置の保守への高い関心
受付担当 ・受付の技術 ・腫瘍患者へのケア
・ゲストへの対応術
・営業的改善事項の企画提案

 

 <これからのPET・GEへの期待>

今回更なるPET施設継続発展のためにサイクロトロンの電源を入れ替え、日本初のアップグレードを行いました。
また、今後新たな検査の展開としてアミロイド、タウなどの認知症の検査もPETセンターに求められると考えます

PET検査を、腫瘍だけでなく様々な疾患が「だれもが気軽に受けられる」検査になることを目指したいと思っております。
GEはサイクロトロン、合成装置、PET/CT、画像処理装置と言ったPETに必要なすべての装置を供給できるメーカで、デリバリのご苦労もご存知なので、PET/CTを含めたPET検査全体の将来を見据えた議論ができるパートナーであると思っています。今後も長くお付き合いできるように、PETだけではなく、業界全体を念頭に置いた各種提案をして、PETの発展のためにともに議論できる相手で居続けられるよう願っております。

 

 

※お客様の使用経験に基づく記載です。仕様値として保証するものではありません。

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